【STEP2-3】直列回路と並列回路|電流と電圧の分かれ方を先に読む

STEP2-3 直列回路と並列回路|電流と電圧の分かれ方

STEP2|直流回路を読む
Lesson 3|直列回路と並列回路|電流と電圧の分かれ方を先に読む

直列は足し算、並列は逆数。

そう覚えたのに、回路図が少し変わるとどちらの公式か迷う。

最初に見るのは公式ではなく、電流の通り道です。

  • 一本道なら直列
  • 途中で道が分かれ、あとで合流するなら並列

接続の形が分かれば、
共通になる量も見えてきます。

一本道の直列回路と分かれ道の並列回路を比べる図

直列回路では、電流の通り道が一つ

直列回路では二つの抵抗に同じ電流が流れる図

抵抗 R₁ と R₂ を直列につなぎます。

電流は途中で分かれないため、
どの抵抗にも同じ電流が流れます。

I=I_1=I_2

一方、電源電圧は二つの抵抗へ分かれます。

V=V_1+V_2

オームの法則を使うと、

\displaystyle V=IR_1+IR_2 \displaystyle V=I(R_1+R_2)

したがって、合成抵抗は、

R=R_1+R_2

です。

抵抗を直列に追加すると、
通り道に新しい流れにくさが加わります。

合成抵抗が元のどの抵抗よりも大きくなるのは自然です。

並列回路では、電流の通り道が増える

並列回路で電流が二つの枝へ分かれて合流する図

抵抗 R₁ と R₂ を並列につなぐと、
両方の抵抗の端は同じ二点へ接続されます。

したがって、各抵抗へかかる電圧は同じです。

V=V_1=V_2

電流は分岐し、あとで合流します。

I=I_1+I_2

各枝の電流は、

\displaystyle I_1=\frac{V}{R_1},\qquad I_2=\frac{V}{R_2}

なので、

\displaystyle I=V\left(\frac{1}{R_1}+\frac{1}{R_2}\right)

全体を一つの抵抗 R と見れば、

\frac{1}{R}=\frac{1}{R_1}+\frac{1}{R_2}

2本だけなら、

R=\frac{R_1R_2}{R_1+R_2}

です。

並列回路へ枝を追加すると合成抵抗が小さくなる図

並列の合成抵抗は、最小の抵抗より小さい

並列合成抵抗が最小の抵抗より小さいことを確認する図

ここは計算前に必ず予想します。

並列に枝を追加すると、
電流が通れる道が増えます。

全体としては流れやすくなるため、
合成抵抗は小さくなります。

10 Ωと20 Ωの並列なら、
答えは10 Ωより小さくなるはずです。

\displaystyle R=\frac{10\times20}{10+20}=\frac{200}{30}\fallingdotseq6.67\,\mathrm{\Omega}

もし15 Ωになったら、
計算の途中を見直します。

同じ抵抗が並ぶときの近道

同じ抵抗 R₀ を n 本、直列につなぐと、

R=nR_0

同じ抵抗を n 本、並列につなぐと、

R=\frac{R_0}{n}

になります。

これは別の公式ではありません。

直列は流れにくさが加わり、
並列は道の数が増えるという現象を短く表したものです。

はるの気づき

並列回路の逆数計算を覚えようとすると、
分数の処理だけで頭がいっぱいになります。

私も、計算できたのに答えが元の抵抗より大きくなっていることに気づけませんでした。

先に「道が増えたから流れやすくなる」と予想しておけば、
答えの上限が見えます。

計算力より先に、回路を見る目が間違いを止めてくれます。

電験3種では、ここを確認する

回路図の線が交差していても、
接続点を示す黒丸がなければ接続されていない場合があります。

見た目の上下ではなく、
同じ接続点につながっているかを追います。

  • 電流の一本道か、分岐があるか
  • 直列なら電流が共通
  • 並列なら電圧が共通
  • 合成抵抗が予想した範囲に入っているか

まとめ

直列回路は電流が共通で、抵抗は加わります。

並列回路は電圧が共通で、
電流の通り道が増えます。

公式を選ぶ前に、電流の道を指で追ってください。

次は、直列で電圧がどう配られ、
並列で電流がどう配られるかを、
分圧と分流として整理します。


次のLessonへ
次はSTEP2-4へ進みます。

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