Lesson4 比例・反比例とグラフ|式の変化を先に読む
グラフが出てくると、
どこを見ればよいのか分からなくなる。
横軸と縦軸、直線や曲線を見ただけで、
計算問題より難しく感じてしまう。
そんな経験はありませんか。
でも、グラフは新しい計算ではありません。
式の中に書かれた「二つの量の関係」を、
目で見える形にしたものです。
一方が増えたとき、もう一方はどうなるのか。
この変化を先に読めるようになると、
計算前に答えの方向を予想できます。

比例は「同じ割合で増える」関係
比例は、xが2倍、3倍になると、
yも2倍、3倍になる関係です。
y = ax
y=ax
aは比例定数です。
xが1増えたときに、
yがどのくらい増えるかを決めています。
比例のグラフは、
必ず原点を通る直線になります。
x=0ならy=0だからです。

オームの法則にも比例が隠れている
抵抗Rが一定の回路で、
電圧Vと電流Iの関係を考えます。
I = V / R
I=\frac{V}{R}
Rが一定なら、1/Rも一定です。
I = (1 / R)V
\displaystyle I=\frac{1}{R}V
これはy=axと同じ形です。
つまり、抵抗が変わらなければ、
電流Iは電圧Vに比例します。
R=10Ωなら、
V=10VでI=1A。
V=20VでI=2A。
V=30VでI=3Aです。
電圧を2倍にすれば、電流も2倍になります。
グラフの傾きは「電流の流れやすさ」
Iを縦軸、Vを横軸にしたグラフでは、
直線の傾きが1/Rになります。
傾き = ΔI / ΔV = 1 / R
\text{傾き}=\frac{\Delta I}{\Delta V}=\frac{1}{R}
抵抗Rが小さいほど1/Rは大きくなり、
直線は急になります。
同じ電圧を加えたとき、
より多くの電流が流れるからです。
グラフの傾きは、ただの見た目ではありません。
この場合は、回路の電流の流れやすさを表しています。
反比例は「一方が増えると、もう一方が減る」
反比例は、xが2倍になるとyが1/2、
xが3倍になるとyが1/3になる関係です。
y = a / x
y=\frac{a}{x}
グラフは原点を通る直線ではなく、
軸へ近づいていく曲線になります。

電圧が一定なら、電流は抵抗に反比例する
今度は、電圧Vを一定にして考えます。
I = V / R
I=\frac{V}{R}
Vが一定なら、電流Iは抵抗Rに反比例します。
V=12Vなら、
R=2ΩでI=6A。
R=4ΩでI=3A。
R=6ΩでI=2Aです。
抵抗が2倍になると、電流は1/2になります。
式を見る前に、
「抵抗が増えれば流れにくくなる」と考えれば、
答えの方向を予想できます。
2乗が入ると、比例ではなくなる
次の電力公式を見てください。
P = V² / R
P=\frac{V^2}{R}
Rが一定でも、PはVにそのまま比例しません。
Vが2倍になると、V²は4倍。
そのためPも4倍になります。
これはVの2乗に比例する関係です。
「比例」という言葉を見たら、
どの量に、何乗で比例しているのかまで確認します。
グラフは三つの順番で読む
① 横軸と縦軸が何を表しているか
② 単位は何か
③ 一方が増えたとき、もう一方がどう変わるか
この三つを確認してから、
傾きや数値を読みます。
軸と単位を見ずに直線だけを見ると、
比例定数の意味を取り違えます。
よくある四つの間違い
① 直線ならすべて比例だと思う
比例の直線は原点を通ります。
② xが増えれば必ずyも増えると思う
反比例では、一方が増えるともう一方は減ります。
③ 軸と単位を見ない
同じ形でも、何を表すグラフかで意味は変わります。
④ 2乗に比例する関係を比例と同じに扱う
2倍にしたとき、結果が何倍になるかを確認します。

まとめ
比例は、二つの量が同じ割合で増減する関係です。
反比例は、一方が増えると
もう一方がその逆の割合で減る関係です。
グラフは、式の変化を目で見える形にしたものです。
計算する前に、
「増えるのか、減るのか、何倍になるのか」を読んでください。
答えの方向を予想できれば、
計算ミスにも自分で気づけるようになります。
次の記事
STEP1 Lesson5
連立方程式
次は、二つの分からない量を
二つの条件から求めます。
キルヒホッフの法則で複数の電流を扱うための、
大切な準備です。
公式LINE
比例・反比例を、オームの法則で実際に確認できる
電気数学ドリルを用意しています。



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