【STEP1-3】2乗と√で手が止まるあなたへ。指数と平方根を図から理解する

Lesson3 指数と平方根|手が止まってしまいませんか?

式の右上に小さな数字がついたり、
突然「√」が出てきたりすると、

それだけで難しい式に見えてしまう。

電験3種の勉強で、
そんなふうに手が止まったことはありませんか。

でも、指数と平方根は
まったく別の難しい計算ではありません。

指数は、同じ数を何回掛けるか。

平方根は、どの数を掛けた結果なのかを戻って考えること。

この二つは、行きと帰りの関係です。

記号の読み方から整理すれば、
電力の公式や単位換算も見通しやすくなります。

指数は「同じ数を何回掛けるか」

aの右上に2がついたa²を、
「aの2乗」と読みます。

a² = a × a

a^2=a\times a

右上の2は、
aに2を掛けるという意味ではありません。

aを2回、掛け合わせるという意味です。

同じように、aの3乗は

a³ = a × a × a

a^3=a\times a\times a

となります。

たとえば、3²=3×3=9。
2³=2×2×2=8です。

小さな数字は、
掛け算を何回並べるかを短く表しています。

指数の計算は、掛け算を書けば思い出せる

同じ文字の累乗どうしを掛けるときは、
指数を足します。

a² × a³ = a⁵

a^2\times a^3=a^{2+3}=a^5

aを2回掛けたものと、
aを3回掛けたものをつなげるので、
全部で5回になるからです。

割り算では、分母にある分だけ
掛け算が打ち消されます。

a⁵ / a² = a³

\frac{a^5}{a^2}=a^{5-2}=a^3\quad(a\neq0)

さらに、累乗をもう一度累乗するときは、
指数を掛けます。

(a²)³ = a⁶

(a^2)^3=a^{2\times3}=a^6

公式だけを忘れそうになったら、
同じ数の掛け算を一度書き出せば戻れます。

10の累乗は、大きさを短く表す道具

電気では、とても大きな数と
とても小さな数をよく扱います。

そこで役立つのが10の累乗です。

10³ = 1000

10^3=1000

10⁻³ = 1 / 1000 = 0.001

10^{-3}=\frac{1}{1000}=0.001

指数が正なら、0が増えて大きくなります。

指数が負なら、
1をその数で割った形になり、小さくなります。

10⁻³は−1000ではありません。

マイナスは数の符号ではなく、
何分の1にするかを表す指数です。

k・M・m・μも10の累乗で読める

電験3種では、単位の前につく文字も重要です。

k(キロ)は10³。
M(メガ)は10⁶。
m(ミリ)は10⁻³。
μ(マイクロ)は10⁻⁶です。

2 kΩ = 2 × 10³ Ω = 2000 Ω

2\,\mathrm{k\Omega}=2\times10^3\,\mathrm{\Omega}=2000\,\mathrm{\Omega}

5 mA = 5 × 10⁻³ A = 0.005 A

5\,\mathrm{mA}=5\times10^{-3}\,\mathrm{A}=0.005\,\mathrm{A}

3マイクロF = 3 × 0.000001 F

3\,\mathrm{\mu F}=3\times10^{-6}\,\mathrm{F}

大文字のMはメガ、
小文字のmはミリです。

見た目は似ていますが、
10⁶と10⁻³なので大きさはまったく違います。

単位換算で迷ったら、
接頭語を10の累乗に置き換えてから計算しましょう。

平方根は「2乗する前の数」を探す

次は、平方根です。

√9は、
2乗すると9になる0以上の数を表します。

√9 = 3

\sqrt{9}=3

3×3=9なので、答えは3です。

指数が同じ数を掛けて前へ進む操作なら、
平方根は元の数へ戻る操作です。

正方形の面積が9なら、
一辺の長さは3。

この面積から一辺を求める感覚が、
平方根のイメージです。

√9=3と、x²=9の答えは違う

ここは混同しやすいところです。

√9という記号そのものは、
0以上の値である3を表します。

一方、x²=9を満たすxを探すと、
3だけでなく−3も当てはまります。

x² = 9 → x = ±3

x^2=9\quad\Rightarrow\quad x=\pm3

−3を2乗しても9になるからです。

つまり、

√9=3。
x²=9の解はx=±3。

問題が√の値を聞いているのか、
方程式を満たす数を聞いているのかを確認してください。

また、一般には√(a²)=|a|です。

aが負でも平方根の答えは0以上になるため、
絶対値がつきます。

電力の式では「2乗の効き方」が見える

抵抗で消費される電力には、
次の公式があります。

P = I²R

P=I^2R

抵抗Rが同じまま、
電流Iが2倍になるとします。

P = (2I)²R = 4I²R

P=(2I)^2R=4I^2R

電流が2倍だから、電力も2倍ではありません。

Iが2乗されているので、
電力は4倍になります。

電流が3倍なら電力は9倍です。

右上の2は、
変化を強くする働きも持っています。

2乗された電流を求めるとき、√で戻る

今度は、P=I²Rから
電流Iの大きさを求めてみます。

まず、両辺をRで割ります。

I² = P / R

\displaystyle I^2=\frac{P}{R}

Iは2乗されているので、
平方根を使って元へ戻します。

I = √(P / R)

I=\sqrt{\frac{P}{R}}

数学の方程式としては±を考えますが、
電流の大きさを求める問題では通常、正の値を使います。

向きまで扱うときは、
基準に対する正負を別に確認します。

実際の数値で確認する

抵抗8Ωで200Wを消費するとき、
電流の大きさを求めます。

I = √(200 / 8)

\displaystyle I=\sqrt{\frac{200}{8}}

I = √25 = 5 A

I=\sqrt{25}=5\,\mathrm{A}

2乗された電流を、
平方根で一段ずつ元へ戻した形です。

単位も確認します。

W / Ω = A² → √A² = A

\frac{\mathrm{W}}{\mathrm{\Omega}}=\mathrm{A}^2\quad\Rightarrow\quad\sqrt{\mathrm{A}^2}=\mathrm{A}

求めたい電流の単位Aになっているので、
式の形も確認できます。

よくある五つの間違い

① a²をa×2と考える
2乗は、a×aです。

② (2a)²を2a²とする
2もaも2乗されるので、(2a)²=4a²です。

③ 10⁻³を負の数だと思う
10⁻³=0.001で、正の小数です。

④ √(a+b)を√a+√bに分ける
一般には、この分け方はできません。

⑤ x²=9で+3だけを書く
方程式の解なら、−3も確認します。

まとめ

指数は、同じ数を何回掛けるかを表します。

平方根は、2乗する前の数へ戻る操作です。

10の累乗が読めれば、
k・M・m・μの単位換算が整理できます。

2乗が式に入ると、
元の量の変化が結果へ大きく表れます。

そして、2乗された文字を求めるときは
平方根を使って戻します。

記号だけを暗記せず、
「何回掛けたか」「どこへ戻るか」を見てください。

意味がわかれば、
指数も√も電気の現象を読むための道具になります。

次の記事

STEP1 Lesson4
比例・反比例とグラフ

次は、式の数字を計算する前に、
二つの量がどう変化するのかを読みます。

電圧が増えたら電流はどうなるのか。
抵抗が増えたら電流はどうなるのか。

比例・反比例とグラフを、
オームの法則からつなげていきます。

公式LINE

読むだけで終わらせず、
指数・単位換算・平方根を実際に手を動かして確認できる
電気数学ドリルを用意しています。

友だち追加

コメント

タイトルとURLをコピーしました