数式がアートに見えるあなたへ

〜全くの初心者だった私が、電験合格を掴むまで〜

仕事を終え、
夜遅くに帰宅して机に向かう。

「今日こそ勉強しよう。」

そう決めて参考書を開く。
だけど目の前には、

j
π
√3
ベクトル

知らない記号ばかり。

交流回路のページを開いた瞬間、
頭が真っ白になる。

「何を書いているんだろう……。」

1問も解けない。

気付けば、
参考書を閉じていました。

私は、

「電験に合格したい。」

その気持ちだけは誰にも負けませんでした。

でも、
問題集を開くたびに、
自信だけが少しずつ
なくなっていく。

会社では仕事。
家では疲れ。
休日は眠気との戦い。

そんな毎日でした。

ある日、私は思いました。

「自分には才能がないんだ。」

学生時代から数学は苦手。
だから電験なんて、
最初から無理だったのかも
しれない。


本気でそう思いました。

でも、

ある問題を解いている時、
一つの違和感がありました。

どうして、

こんな複雑な式になるんだろう?

自然って、
本当にこんなに
複雑なんだろうか。

そこで私は、
公式を覚えることを
やめました。

代わりに、

「この数式は何を表しているんだろう。」

そう考えるように
なりました。

すると、
ある瞬間、
世界が変わりました。


数式は暗号ではなかった。

目に見えない電気という自然を、
一番シンプルにしたただの記号でした。


それは、先人の天才たちが
「わかる」を伝えるためだけに
書き残した、ただの記号でした。

その意味を一つひとつ翻訳できた瞬間、
バラバラだった知識が、
一本の線でつながりました。

つまり翻訳すれば良いのです。

例えば、
力率1。

それまで私は、
複素数を展開して、

jを消して、

ただ計算していました。

でも違いました。

コイルは遅れようとする。
コンデンサは進もうとする。

お互いが、

ちょうど同じ力で引っ張り合う。

だから、
jが自然に消える。

そこに残るのは、
ただの四則演算。

その瞬間、

「そういうことだったのか。」

鳥肌が立ちました。

そこから勉強は一気に変わりました。

三相交流も、
送配電も、
電力損失も、

全部、

「構造」

で考えるようになりました。

公式を丸暗記するのではなく、
現象を見る。


単なる記号


いきなり英文を見て理解できる
人がいますか?



ただそういうことだったのです。

だから、
問題を解くスピードも、
理解する深さも、



まるで別人のように
なりました。

そして私は、途中6年休み、
合計11年かかりましたが、
電験3種無事に合格することができました。



でも、
一番嬉しかったのは、
資格ではありません。

数式が、



怖いものではなく、
ちゃんと見えるように
なったことでした。

だから私は、
今でも伝え続けています。

数学が苦手だから、
電験に受からないのではありません。



数式の「読み方」を、
まだ知らないだけです。


もし今、
あなたが参考書を
閉じようとしているなら、


ほんの少しだけ待ってください。

あなたに足りないのは、
才能ではありません。

「理解する順番」です。


その順番さえ分かれば、
数式は暗号から、
確実な理解へと変わります。

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