【STEP4-8】電磁誘導|磁束が変わると電圧が生まれる

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強い磁石をコイルの中で完全に止めた。誘導起電力は?

読む前に1問。10秒で終わります。

Lesson8 電磁誘導|磁束が変わると電圧が生まれる

磁気の理解を助ける本文図

ここからは、
磁界が力を生む話から、
磁束の変化が電圧を生む話へ進みます。

磁気で手が止まりやすいのは、
公式が多いからだけではありません。

磁束が存在するだけで誘導起電力が生じると思うこと

このLessonでは、
式を選ぶ前に「原因 → 磁界・磁束 → 結果」の順番を図にします。

磁気は、
矢印を描いてから式を選ぶ。

まず、現象を言葉で読む

磁気の理解を助ける本文図

電磁誘導の原因は磁束そのものではなく、
コイルを貫く磁束の変化です。
磁石とコイルが止まって磁束が一定なら、
磁束が大きくても起電力は生じません。
巻数が多い、
磁束変化が大きい、
変化時間が短いほど誘導起電力は大きくなります。

  • 原因は磁束の変化
  • 巻数Nが多いほど大きい
  • 変化量ΔΦが大きいほど大きい
  • 短時間の変化ほど大きい

計算前に、増減と向きを予想する

磁気の理解を助ける本文図

公式へ数字を入れる前に、
何を大きくすると答えが増えるか、
どの矢印が原因かを確認します。

e=-N\frac{\Delta\Phi}{\Delta t}

負号は大きさが負という意味ではなく、
変化を妨げる向きに起電力が生じることを表します。
向きはLesson9で扱います。

小さな数字で確認する

磁気の理解を助ける本文図

N=200回、
磁束が0.010 Wbから0.004 Wbへ0.20 sで変化すると、
起電力の大きさは200×0.006/0.20=6.0 Vです。

計算結果だけで終わらず、
最初の予想と一致したかを確かめてください。
予想と逆なら、
計算より先に式の分子・分母、
角度、
単位を見直します。

向きを決める道具を選ぶ

磁気の理解を助ける本文図
知りたいもの 分かっているもの 使う考え方
電流がつくる磁界 電流の向き 右ねじ
導体が受ける力 磁界と電流 フレミング左手
運動で生じる起電力 磁界と運動 フレミング右手
誘導電流 磁束の増減 レンツの法則

手の形を作る前に、「今回は何を求めるのか」を一行で書きます。

はるの気づき

「強い磁石なら電圧が出る」と思っていました。
けれど磁石を止めると電圧計は0に戻ります。
必要なのは強さだけでなく変化。
この一語が電磁誘導の中心です。

分からない場所へ戻ることは、
後退ではありません。
矢印と原因をつなぎ直す作業です。

電験3種では、ここを確認する

  1. 磁束一定なら起電力0
  2. ΔΦは後−前だが大きさ問題では絶対値
  3. mWbをWbへ直す

数値が出たら単位を先にそろえ、
向きが出たら「・=手前」「×=奥」を図へ書き込みます。

まとめ

電磁誘導の原因は磁束そのものではなく、
コイルを貫く磁束の変化です。
磁石とコイルが止まって磁束が一定なら、
磁束が大きくても起電力は生じません。
巻数が多い、
磁束変化が大きい、
変化時間が短いほど誘導起電力は大きくなります。

次はLesson9「レンツの法則と導体の運動」です。

本文の「現象 → 矢印 → 予想 → 式」を、
自分で再現できるか6問で確認します。

EXERCISE

読んだ直後に、6問だけ。

問1予想

同じ磁束変化で巻数を2倍にすると起電力は何倍ですか。

答えを見る

2倍

eはNに比例します。

問2予想

同じ変化量を半分の時間で起こすと起電力は何倍ですか。

答えを見る

2倍

変化率が2倍です。

問3条件

誘導起電力が生じる条件を一言で答えてください。

答えを見る

磁束が変化すること

磁束の存在だけでは不足です。

問4まちがい探し

磁束が一定でも大きければ起電力が生じるとした。

答えを見る

変化がないので生じない

ΔΦ=0ならe=0です。

問5計算

N=100、ΔΦ=0.020 Wb、Δt=0.50 sの起電力の大きさを求めてください。

答えを見る

4.0 V

100×0.020/0.50です。

問6計算

e=6.0 V、N=300、Δt=0.20 sのΔΦを求めてください。

答えを見る

4.0×10⁻³ Wb

ΔΦ=eΔt/Nです。

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