【STEP5-6】コイルの交流回路|電流が遅れる理由と誘導性リアクタンス

Lesson6 コイルの交流回路|電流が遅れる理由と誘導性リアクタンス

👇 最初にここをタップ

周波数を2倍にすると、コイルのリアクタンスXLは?

読む前に1問。10秒で終わります。

STEP4で、コイルは電流の変化を妨げると学びました。交流では電流が増えたり減ったりし続けるため、その性質が位相差として表れます。

交流で止まりやすいのは、「電流が90°遅れる」だけを覚え、なぜ遅れるのかを見ないことです。

今日のゴール

コイルで電流が遅れる理由を自己誘導から説明し、XLの増減を予想できるようになる。

まず、現象を言葉で読む

純コイルでは、変化する電流が自己誘導起電力を生み、電流の変化を妨げます。そのため電流は電圧より90°遅れます。交流を流れにくくする大きさを誘導性リアクタンスXLといい、周波数とインダクタンスに比例します。

  • 電圧が先、電流が後と図に書く
  • fとLはXLを大きくする側と確認する
  • 直流定常では交流のXLとは別に考える

ここでは、次の図で何が先に起き、何が後から変わるのかを見ます。

STEP5-6 自己誘導の図解
自己誘導。

電流を変えようとすると、コイルが反対向きに働く

電圧がかかって電流を増やそうとすると、コイルには増加を妨げる自己誘導起電力が生まれます。そのため電流はすぐに大きくなれず、電圧の変化より後を追います。これが「電流が90°遅れる」の出発点です。

図を見たら、公式へ進む前に自分の言葉で一度説明してみてください。

STEP5-6 電流の遅れの図解
電流の遅れ。

公式は、図の関係を短く書いたもの

X_L=\omega L=2\pi fL,\qquad I=\frac{V}{X_L}

XL=2πfL なので、周波数が高いほど、またLが大きいほど変化を妨げる度合いは大きくなります。同じ電圧なら流れる電流は小さくなります。

STEP5-6 電圧と電流の位相差の図解
電圧と電流の位相差。

小さな数字で確認する

50 Hz、0.20 Hなら XL は約62.8 Ωです。周波数を2倍にすれば XL も2倍になり、同じ電圧での電流は半分になります。

数字を入れた後も、最初に予想した向きや増減と合うかを確かめます。

STEP5-6 周波数とリアクタンスの図解
周波数とリアクタンス。

電験3種での読み方

  1. 電圧が先、電流が後と図に書く
  2. fとLはXLを大きくする側と確認する
  3. 直流定常では交流のXLとは別に考える

まとめ

コイルの遅れは、変化を妨げる自己誘導の結果です。次は反対に、電流が先に動くコンデンサを見ます。

次はLesson7「コンデンサの交流回路」です。

EXERCISE

読んだ直後に、6問だけ。

問1 予想

Lを3倍にするとXLは何倍ですか。

答えを見る

3倍

XLはLに比例します。

問2 位相

純コイルの電流は電圧に対してどうなりますか。

答えを見る

90°遅れる

自己誘導が変化を妨げます。

問3 式選択

誘導性リアクタンスの式は何ですか。

答えを見る

XL=2πfL

周波数とLに比例します。

問4 まちがい探し

周波数が高いほどコイルに電流が流れやすいとした。

答えを見る

XLが増えて流れにくくなる

I=V/XLです。

問5 計算

f=50 Hz、L=0.10 HのXLを求めてください。

答えを見る

約31.4 Ω

2π×50×0.10です。

問6 計算

V=62.8 V、XL=31.4 Ωの電流を求めてください。

答えを見る

2.0 A

V/XLです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました