Lesson4 位相差とベクトル|「進み・遅れ」を図で読む
同じ周波数の二つの波でも、山に着く時刻がずれることがあります。そのずれを、時間と角度の両方で読めるようにします。
交流で止まりやすいのは、進み・遅れを言葉だけで覚え、どちらが先に同じ状態へ着くか確認しないことです。
今日のゴール
進み・遅れを丸暗記せず、波形とベクトル図の両方から判断できるようになる。
まず、現象を言葉で読む
位相は波の進み具合です。同じ位置を同時に通れば同相、四分の一周期ずれれば90°、半周期ずれれば180°です。左側で先に山へ着く波が進み、後から着く波が遅れです。ベクトル図では反時計回りに回る矢印を基準に、先にある矢印を進みとして表します。
- 同じ山か同じ0を比較する
- 左側にある波を進みと読む
- 時間差を一周期の何分の何かへ直す
ここでは、次の図で何が先に起き、何が後から変わるのかを見ます。

先に同じ状態へ着くほうが進み
波形では、左側にずれて先に山や0を通るほうが進みです。ベクトル図では、反時計回りに回る約束で先にある矢印が進みです。二つの見方が一致することを毎回確かめると、左右の見間違いを防げます。
図を見たら、公式へ進む前に自分の言葉で一度説明してみてください。

公式は、図の関係を短く書いたもの
\phi=\omega\Delta t=2\pi\frac{\Delta t}{T}位相差は、一周期のうちどれだけずれたかです。時間差を周期で割り、360°または2πを掛ければ角度になります。

小さな数字で確認する
50 Hzなら一周期は0.020 sです。0.005 sのずれはその4分の1なので90°。時間だけで止まらず、波形のどの位置かへ戻ります。
数字を入れた後も、最初に予想した向きや増減と合うかを確かめます。

電験3種での読み方
- 同じ山か同じ0を比較する
- 左側にある波を進みと読む
- 時間差を一周期の何分の何かへ直す
まとめ
進み・遅れは暗記語ではなく、同じ状態へ先に着くかどうかです。この読み方をR・L・Cへ使います。
次はLesson5「抵抗の交流回路」です。
EXERCISE
読んだ直後に、6問だけ。
問1 予想
半周期ずれた二つの波の位相差は何度ですか。
答えを見る
180°
360°の半分です。
問2 言葉
先に山へ到達する波を何と表現しますか。
答えを見る
位相が進んでいる
時間的に先行しています。
問3 式選択
時間差から位相差を求める式は何ですか。
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φ=2πΔt/T
一周期に対する割合です。
問4 まちがい探し
右側にずれた波を進みとした。
答えを見る
右側は同じ状態への到達が遅い
左側が進みです。
問5 計算
T=0.020 s、Δt=0.010 sの位相差を求めてください。
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180°
半周期のずれです。
問6 計算
60 Hzで90°に相当する時間差を求めてください。
答えを見る
約4.17 ms
T/4=(1/60)/4です。



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