Lesson3 瞬時値・最大値・実効値|交流を数字で表す三つの見方
交流は、同じ瞬間の値では比べにくい電気です。そこで「いまの値」「山の高さ」「同じ熱を出す直流相当」を分けて考えます。
交流で止まりやすいのは、家庭の100 Vを最大値だと思い、瞬時値・最大値・実効値を混同することです。
今日のゴール
家庭の100 Vを実効値として読み、瞬時値・最大値・実効値を使い分けられるようになる。
まず、現象を言葉で読む
瞬時値はある時刻の値、最大値Vmは波形の山の高さ、実効値Vは抵抗で同じ発熱を生む直流電圧に相当します。正弦波では実効値は最大値の1/√2です。家庭の100 Vは実効値なので、最大値は約141 Vです。
- 問題文の電圧が実効値か最大値かを探す
- 100 Vなら最大値は約141 Vと予想する
- 平均値と実効値を混同しない
ここでは、次の図で何が先に起き、何が後から変わるのかを見ます。

100 Vは、波形の山の高さではない
コンセントの100 Vは実効値です。抵抗を温める働きが同じになる直流電圧として表した値なので、波形の最大値は約141 Vになります。負の半周期も発熱には同じように関わるため、単純平均が0でも実効値は0になりません。
図を見たら、公式へ進む前に自分の言葉で一度説明してみてください。

公式は、図の関係を短く書いたもの
V=\frac{V_m}{\sqrt{2}},\qquad I=\frac{I_m}{\sqrt{2}}正弦波では実効値は最大値を√2で割った値です。この関係は正弦波だけの約束なので、何の波形かを先に確認します。

小さな数字で確認する
実効値100 Vなら最大値は約141 Vです。逆に最大値10 Aなら実効値は約7.07 A。どちらからどちらへ換算しているかを矢印で書いてから計算します。
数字を入れた後も、最初に予想した向きや増減と合うかを確かめます。

電験3種での読み方
- 問題文の電圧が実効値か最大値かを探す
- 100 Vなら最大値は約141 Vと予想する
- 平均値と実効値を混同しない
まとめ
瞬時値は「いま」、最大値は「山」、実効値は「働き」を表します。三つを混ぜなければ、交流の数値は怖くありません。
次はLesson4「位相差とベクトル」です。
EXERCISE
読んだ直後に、6問だけ。
問1 予想
最大値が大きくなると実効値はどうなりますか。
答えを見る
大きくなる
正弦波では比例します。
問2 言葉
同じ発熱をする直流相当の値を何といいますか。
答えを見る
実効値
電力計算で使う代表値です。
問3 式選択
最大値から実効値を求める式は何ですか。
答えを見る
V=Vm/√2
正弦波に対する関係です。
問4 まちがい探し
正弦波の正負の平均が0なので、実効値も0とした。
答えを見る
平均値と実効値を混同している
実効値は2乗平均平方根です。
問5 計算
Vm=200 Vの実効値を求めてください。
答えを見る
約141 V
200/√2です。
問6 計算
実効値5.0 Aの最大値を求めてください。
答えを見る
約7.07 A
√2×5.0です。



コメント