【STEP5-8】RLC直列回路|インピーダンスを三角形で組み立てる

Lesson8 RLC直列回路|インピーダンスを三角形で組み立てる

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RLC直列回路でXLとXCが等しいと、Zは?

読む前に1問。10秒で終わります。

R・L・Cを直列につなぐと、流れる電流は共通です。しかし各部に生じる電圧は、同じ向きに並びません。だから算数の足し算ではなく、矢印の合成が必要です。

交流で止まりやすいのは、R・XL・XCを R+XL+XC と一列に足してしまうことです。

今日のゴール

RLC直列回路で、なぜXLとXCを普通に足せないかを説明し、Zを三角形から求められるようになる。

まず、現象を言葉で読む

直列回路では電流Iを基準にします。抵抗電圧VRは同相、コイル電圧VLは90°進み、コンデンサ電圧VCは90°遅れます。VLとVCは反対向きなので差を取り、Rとの直角三角形からインピーダンスZを求めます。XL>XCなら誘導性、XC>XLなら容量性です。

  • 直列なので電流Iを基準にする
  • VLとVCは差を取る
  • 差の符号で誘導性・容量性を判断する

ここでは、次の図で何が先に起き、何が後から変わるのかを見ます。

STEP5-8 直列RLC回路と共通の電流の図解
直列RLC回路と共通の電流。

直列では電流を基準に、電圧の向きをそろえる

抵抗の電圧 VR は電流と同じ向き、コイルの VL は上向き、コンデンサの VC は下向きに置きます。VL と VC は反対向きなので、残るのは差です。その差とRが直角になるため、インピーダンスは三角形の斜辺として求めます。

図を見たら、公式へ進む前に自分の言葉で一度説明してみてください。

STEP5-8 直列回路の電圧ベクトルの図解
直列回路の電圧ベクトル。

公式は、図の関係を短く書いたもの

Z=\sqrt{R^2+(X_L-X_C)^2},\qquad I=\frac{V}{Z}

XL>XCなら縦成分が上に残る誘導性、XC>XLなら下に残る容量性です。Zは回路全体の流れにくさで、I=V/Z へつながります。

STEP5-8 インピーダンスの三角形の図解
インピーダンスの三角形。

小さな数字で確認する

R=30 Ω、XL=50 Ω、XC=10 Ωなら縦成分は40 Ω。3:4:5の三角形なので Z=50 Ω、100 Vなら I=2.0 Aです。

数字を入れた後も、最初に予想した向きや増減と合うかを確かめます。

STEP5-8 リアクタンス差による性質判定の図解
リアクタンス差による性質判定。

電験3種での読み方

  1. 直列なので電流Iを基準にする
  2. VLとVCは差を取る
  3. 差の符号で誘導性・容量性を判断する

まとめ

インピーダンスは公式ではなく、向きの違う電圧を整理した結果です。並列では基準が電圧へ替わります。

次はLesson9「RLC並列回路」です。

EXERCISE

読んだ直後に、6問だけ。

問1 予想

XL>XCの回路は誘導性・容量性のどちらですか。

答えを見る

誘導性

コイル側が残ります。

問2 予想

XLとXCが近づくとZはどうなりますか。

答えを見る

Rへ近づく

縦成分が小さくなります。

問3 式選択

直列RLCのZの式は何ですか。

答えを見る

Z=√(R²+(XL-XC)²)

三角形の斜辺です。

問4 まちがい探し

Z=R+XL+XCとして計算した。

答えを見る

位相の違う量を普通に足している

ベクトル合成が必要です。

問5 計算

R=40 Ω、XL=40 Ω、XC=10 ΩのZを求めてください。

答えを見る

50 Ω

√(40²+30²)です。

問6 計算

V=100 V、Z=50 Ωの電流を求めてください。

答えを見る

2.0 A

V/Zです。

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