Lesson1 磁石と磁界|見えない力を、矢印で描く

STEP3では、
電荷のまわりに電界ができると学びました。STEP4では、
その読み方を磁石と電流のまわりに広げます。
磁気で手が止まりやすいのは、
公式が多いからだけではありません。
磁力線を「模様」として眺め、
どちら向きかを決めないまま公式へ進むこと。
このLessonでは、
式を選ぶ前に「原因 → 磁界・磁束 → 結果」の順番を図にします。
磁気は、
矢印を描いてから式を選ぶ。
まず、現象を言葉で読む

磁界は、
磁石や電流によって磁気の力が働く空間です。
磁界の向きは、
その場所に小さな方位磁針を置いたとき、N極が向く向きで決めます。
磁力線は磁石の外側ではN極から出てS極へ入り、
磁石の内部を通って閉じます。
途中で始まったり、
交差したりしません。
線が密な場所ほど磁界は強いと読みます。
- 外側の磁力線は N極 → S極
- 磁力線は必ず閉じた線になる
- 磁力線は交差しない
- 線が密な場所ほど磁界が強い
計算前に、増減と向きを予想する

公式へ数字を入れる前に、
何を大きくすると答えが増えるか、
どの矢印が原因かを確認します。
磁界 H は、
単位磁極あたりに働く力として表せます。
まずは「空間の各点に向きと強さがある」とつかめれば十分です。
小さな数字で確認する

棒磁石の右側にあるN極から、
磁力線は外へ出ます。
したがって、
その場所の磁界の矢印は磁石から離れる向きです。S極の近くなら、
矢印はS極へ入る向きになります。
計算結果だけで終わらず、
最初の予想と一致したかを確かめてください。
予想と逆なら、
計算より先に式の分子・分母、
角度、
単位を見直します。
向きを決める道具を選ぶ

| 知りたいもの | 分かっているもの | 使う考え方 |
|---|---|---|
| 電流がつくる磁界 | 電流の向き | 右ねじ |
| 導体が受ける力 | 磁界と電流 | フレミング左手 |
| 運動で生じる起電力 | 磁界と運動 | フレミング右手 |
| 誘導電流 | 磁束の増減 | レンツの法則 |
手の形を作る前に、「今回は何を求めるのか」を一行で書きます。
はるの気づき
私が磁気で止まった原因は、
磁力線を描かずに右手の形だけを作っていたことでした。
先に磁界の矢印を一本描くと、
手は答えを確認する道具に変わりました。
分からない場所へ戻ることは、
後退ではありません。
矢印と原因をつなぎ直す作業です。
電験3種では、ここを確認する
- N極・S極のどちらから外へ出るか
- 磁力線が閉じること
- 密度から磁界の強弱を読むこと
数値が出たら単位を先にそろえ、
向きが出たら「・=手前」「×=奥」を図へ書き込みます。
まとめ
磁界は、
磁石や電流によって磁気の力が働く空間です。
磁界の向きは、
その場所に小さな方位磁針を置いたとき、N極が向く向きで決めます。
磁力線は磁石の外側ではN極から出てS極へ入り、
磁石の内部を通って閉じます。
途中で始まったり、
交差したりしません。
線が密な場所ほど磁界は強いと読みます。
次はLesson2「電流がつくる磁界」です。
本文の「現象 → 矢印 → 予想 → 式」を、
自分で再現できるか6問で確認します。
EXERCISE
読んだ直後に、6問だけ。
問1予想
棒磁石の外側で、
磁力線が出るのはどちらの極ですか。
答えを見る
N極
外側ではN極から出てS極へ入ります。
問2予想
磁力線が密な場所の磁界はどうなりますか。
答えを見る
強い
線の密度は磁界の強さを表します。
問3言葉を選ぶ
ある点の磁界の向きは、
何を置いたときの向きで決めますか。
答えを見る
小さな方位磁針のN極
N極が向く方向を磁界の向きとします。
問4まちがい探し
「磁力線はN極から出て、
空間の途中で消える」どこが誤りですか。
答えを見る
途中で消える、
が誤り
磁力線は磁石内部を通り、
閉じた線になります。
問5確認
磁力線が交差できない理由を答えてください。
答えを見る
一点の磁界の向きが二つになってしまうため
一つの点の向きは一つに決まります。
問6作図
N極の右側に磁界の矢印を一本描くなら、
右向き・左向きのどちらですか。
答えを見る
右向き
N極から外へ出る向きです。



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