Lesson2 電流がつくる磁界|電流の周りには磁界ができる

Lesson1では磁石がつくる磁界を見ました。
今度は、
導線を流れる電流が磁界の原因になることを確かめます。
磁気で手が止まりやすいのは、
公式が多いからだけではありません。
右ねじの手の形を覚えていても、
親指と残りの指が何を表すかを取り違えること。
このLessonでは、
式を選ぶ前に「原因 → 磁界・磁束 → 結果」の順番を図にします。
磁気は、
矢印を描いてから式を選ぶ。
まず、現象を言葉で読む

まっすぐな導線に電流を流すと、
導線を中心とする同心円状の磁界ができます。
右ねじの親指を電流 I の向きに合わせると、
残りの指が巻く向きが磁界 H の向きです。
磁界は電流に比例し、
導線からの距離に反比例します。
- 親指=電流の向き
- 曲げた指=磁界の向き
- 電流が2倍なら磁界も2倍
- 距離が2倍なら磁界は2分の1
計算前に、増減と向きを予想する

公式へ数字を入れる前に、
何を大きくすると答えが増えるか、
どの矢印が原因かを確認します。
I は原因となる電流、r は導線から測った距離です。
分母に r があるので、
離れるほど弱くなります。
小さな数字で確認する

I=4 A、r=0.20 m のとき、H=4/(2π×0.20)≒3.18 A/m。
距離を0.40 mにすると約1.59 A/mになり、
予想どおり半分です。
計算結果だけで終わらず、
最初の予想と一致したかを確かめてください。
予想と逆なら、
計算より先に式の分子・分母、
角度、
単位を見直します。
向きを決める道具を選ぶ

| 知りたいもの | 分かっているもの | 使う考え方 |
|---|---|---|
| 電流がつくる磁界 | 電流の向き | 右ねじ |
| 導体が受ける力 | 磁界と電流 | フレミング左手 |
| 運動で生じる起電力 | 磁界と運動 | フレミング右手 |
| 誘導電流 | 磁束の増減 | レンツの法則 |
手の形を作る前に、「今回は何を求めるのか」を一行で書きます。
はるの気づき
右ねじを何度も作っても解けなかったのは、
親指を何に合わせるかを言葉にしていなかったからでした。「親指は原因の電流」と声に出すだけで、
取り違えが減りました。
分からない場所へ戻ることは、
後退ではありません。
矢印と原因をつなぎ直す作業です。
電験3種では、ここを確認する
- 紙面の手前「・」と奥「×」から磁界の向きを決める
- Iとrの比例・反比例
- cmをmへ直して代入する
数値が出たら単位を先にそろえ、
向きが出たら「・=手前」「×=奥」を図へ書き込みます。
まとめ
まっすぐな導線に電流を流すと、
導線を中心とする同心円状の磁界ができます。
右ねじの親指を電流 I の向きに合わせると、
残りの指が巻く向きが磁界 H の向きです。
磁界は電流に比例し、
導線からの距離に反比例します。
次はLesson3「コイルとソレノイド」です。
本文の「現象 → 矢印 → 予想 → 式」を、
自分で再現できるか6問で確認します。
EXERCISE
読んだ直後に、6問だけ。
問1予想
電流を3倍にし、
距離を変えないと磁界は何倍ですか。
答えを見る
3倍
HはIに比例します。
問2予想
導線からの距離を2倍にすると磁界は何倍ですか。
答えを見る
2分の1
Hはrに反比例します。
問3法則
電流から磁界の向きを決めるときに使う法則は何ですか。
答えを見る
右ねじの法則
親指を電流、
曲げた指を磁界に対応させます。
問4まちがい探し
H=I/(2πr)で、rを2倍にしたらHも2倍とした。
誤りはどこですか。
答えを見る
反比例を比例として読んでいる
rは分母にあります。
問5計算
I=2π A、r=0.50 m のときHを求めてください。
答えを見る
2 A/m
2π/(2π×0.50)=2です。
問6計算
I=4π A、H=4 A/m のときrを求めてください。
答えを見る
0.50 m
r=I/(2πH)=4π/(8π)=0.50です。



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