Lesson4 磁束と磁束密度|磁界を「通る量」として数える

磁界を矢印として描けるようになったら、
次は面をどれだけ貫いているかを数えます。
磁気で手が止まりやすいのは、
公式が多いからだけではありません。
H・B・Φをすべて「磁気の強さ」と呼び、
単位を区別しないこと。
このLessonでは、
式を選ぶ前に「原因 → 磁界・磁束 → 結果」の順番を図にします。
磁気は、
矢印を描いてから式を選ぶ。
まず、現象を言葉で読む

磁界Hは磁界をつくる側の強さ、
磁束密度Bは物質の影響を含めた磁気の密さ、
磁束Φは面を通り抜ける総量です。
水流にたとえるなら、Bは1 m²あたりの流れの密さ、Φは網全体を通過する量です。
- Hの単位はA/m
- Bの単位はT
- Φの単位はWb
- 同じBなら面積Sが大きいほど磁束が多い
計算前に、増減と向きを予想する

公式へ数字を入れる前に、
何を大きくすると答えが増えるか、
どの矢印が原因かを確認します。
θは磁界Bと面の法線との角度です。
真正面から貫けばcos0°=1、
面に沿えばcos90°=0です。
小さな数字で確認する

B=0.50 T、S=20 cm²=2.0×10⁻³ m²、
磁界が面に垂直なら、Φ=0.50×2.0×10⁻³=1.0×10⁻³ Wbです。
計算結果だけで終わらず、
最初の予想と一致したかを確かめてください。
予想と逆なら、
計算より先に式の分子・分母、
角度、
単位を見直します。
向きを決める道具を選ぶ

| 知りたいもの | 分かっているもの | 使う考え方 |
|---|---|---|
| 電流がつくる磁界 | 電流の向き | 右ねじ |
| 導体が受ける力 | 磁界と電流 | フレミング左手 |
| 運動で生じる起電力 | 磁界と運動 | フレミング右手 |
| 誘導電流 | 磁束の増減 | レンツの法則 |
手の形を作る前に、「今回は何を求めるのか」を一行で書きます。
はるの気づき
HとBを同じ記号のように扱っていたときは、
式を毎回選び間違えました。「原因のH、
物質を含むB、
面を通る合計Φ」と三段階に並べると整理できました。
分からない場所へ戻ることは、
後退ではありません。
矢印と原因をつなぎ直す作業です。
電験3種では、ここを確認する
- H・B・Φの単位
- 面積cm²からm²への変換
- 角度は面そのものではなく法線との角度
数値が出たら単位を先にそろえ、
向きが出たら「・=手前」「×=奥」を図へ書き込みます。
まとめ
磁界Hは磁界をつくる側の強さ、
磁束密度Bは物質の影響を含めた磁気の密さ、
磁束Φは面を通り抜ける総量です。
水流にたとえるなら、Bは1 m²あたりの流れの密さ、Φは網全体を通過する量です。
次はLesson5「磁性体と磁気回路」です。
本文の「現象 → 矢印 → 予想 → 式」を、
自分で再現できるか6問で確認します。
EXERCISE
読んだ直後に、6問だけ。
問1予想
B一定で面積Sを3倍にするとΦは何倍ですか。
答えを見る
3倍
ΦはSに比例します。
問2予想
磁界が面に沿う向きになったときΦはどうなりますか。
答えを見る
0
法線との角度が90°でcos90°=0です。
問3式選択
透磁率を含めてHから求める量はBとΦのどちらですか。
答えを見る
B
B=μHです。
問4まちがい探し
10 cm²を0.10 m²として計算した。
答えを見る
面積換算が誤り
10 cm²=1.0×10⁻³ m²です。
問5計算
B=0.20 T、S=0.030 m²、
垂直に貫くときΦを求めてください。
答えを見る
6.0×10⁻³ Wb
0.20×0.030です。
問6計算
Φ=4.0 mWb、S=0.020 m²のときBを求めてください。
答えを見る
0.20 T
4.0×10⁻³/0.020です。



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