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はるの世界一わかる電気数学
三角関数
力率・三相・ベクトル図の土台
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「なぜそうなるか」を、
つなぎ直すためのレッスンです。
公式を覚えていないのではなく、
その手前の計算でつまずいている。
私の場合は、そこでした。
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はるの世界一わかる電気数学
cos θ は、
使える分の割合。
使える分の割合。
三角関数 — 力率・三相・ベクトル図の土台
1
WHY / なぜ必要か
交流の問題で、いきなり cos θ が出てきて手が止まる。
私もそうでした。
でも、電験3種で使う三角関数はたった1つの動きだけです。
斜めの矢印を、「横」と「縦」に分ける。
力率 cos θ/無効電力 sin θ/電圧降下の R cos θ + X sin θ/三相の 30° のズレ。
全部、この1つの動きの言い換え。
私もそうでした。
でも、電験3種で使う三角関数はたった1つの動きだけです。
斜めの矢印を、「横」と「縦」に分ける。
力率 cos θ/無効電力 sin θ/電圧降下の R cos θ + X sin θ/三相の 30° のズレ。
全部、この1つの動きの言い換え。
2
WHAT / 何が起きているか
直角三角形の3つの比
cos θ = 底辺 / 斜辺 sin θ = 高さ / 斜辺
tan θ = 高さ / 底辺。θ は、斜辺と底辺のあいだの角度です。
電気に置き換えると、電力の三角形
P = S cos θ Q = S sin θ
斜辺 S は見かけの電力(皮相電力 VA)。横の P は実際に仕事をする電力(有効電力 W)。縦の Q は行ったり来たりするだけの電力(無効電力 var)。cos θ が「力率」と呼ばれるのは、S のうち使える分の割合だからです。
覚える角度は、3つだけ
| θ | 0° | 30° | 45° | 60° | 90° |
|---|---|---|---|---|---|
| cos | 1 | √3/2 | 1/√2 | 1/2 | 0 |
| sin | 0 | 1/2 | 1/√2 | √3/2 | 1 |
√3/2 ≒ 0.87、1/√2 ≒ 0.71。それと電験3種で一番多いのは、3 : 4 : 5 の三角形(cos θ = 0.8、sin θ = 0.6)。
cos から sin を出す式
sin²θ + cos²θ = 1
斜辺を 1 にした三平方の定理。力率 0.8 が分かれば、sin θ = √(1 − 0.64) = 0.6 とすぐ出ます。
つまずき三角関数でつまずくのは、この3つ
つまずき 1sin と cos を逆にする。力率 = cos θ 無効率 = sin θ迷ったら θ = 0° を思い出してください。ズレがゼロなら、全部が有効に使える。cos 0° = 1。だから「使える分」は cos 側です。
つまずき 2力率から sin θ を出せない。cos θ = 0.8 → sin θ = √(1 − 0.8²) = 0.6sin²θ + cos²θ = 1 を使います。電験3種の力率は 0.8 と 0.6 がとても多いので、0.8 と 0.6 はセットで覚えておくと速い。
つまずき 3電卓で cos を叩こうとする。電験3種の試験では、関数電卓は使えませんだから cos 30° や sin 60° の値は覚えておくもの。覚えるのは 30°・45°・60° の3つだけ。下の表がそのすべてです。
3
HOW / 動かして体感する
角度 θ を動かすと、100 kVA の斜めの矢印が「横(有効電力 P)」と「縦(無効電力 Q)」に分かれます。θ が大きくなるほど、横が短くなる。それが「力率が悪い」の正体です。
cos θ(力率)
0.80
sin θ
0.60
tan θ
0.75
有効電力 P
80
無効電力 Q
60
P + Q
140
4
WHAT IF / 解いて確かめる
例題電験3種では、こう出る
電圧 200 V、電流 50 A、力率 0.8(遅れ)の単相負荷がある。有効電力 P と無効電力 Q は?
1
まず、見かけの電力(皮相電力)。電圧×電流。S = 200 × 50 = 10000 VA = 10 kVA
2
使える分(有効電力)は、cos θ を掛ける。P = S cos θ = 10 × 0.8 = 8 kW
3
cos θ = 0.8 なら sin θ = 0.6。sin θ = √(1 − 0.64) = 0.6
4
行ったり来たりする分(無効電力)は、sin θ を掛ける。Q = S sin θ = 10 × 0.6 = 6 kvar
答え P = 8 kW、Q = 6 kvar
確かめ:√(8² + 6²) = 10 kVA。S に戻れば正解です。電力の「電圧降下 v ≒ I(R cos θ + X sin θ)」も、この cos と sin の使い分けそのものです。
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